沿革

必らず救われるお経

 親鸞聖人は数多い仏説の中から、仏説無量寿経、仏説観無量寿経、仏説阿弥陀経を「浄土三部経」と選び出され、この三部の中、特に仏説無量寿経を真実の教とお示しになりました。

 この三部の経を浄土真宗の依りどころとされたのですから、最も大切なお経なのです。その所説のお心を伺ってみますと、
 まず仏説無量寿経は大経とも呼ばれていますが、阿弥陀如来がどのようにしてお浄土を現わされたかのすべてと、そのお浄土にはどのようにして生まれるのかということについての、願いとはたらきを明らかにされたお経です。

 つぎに仏説観無量寿経は観経と呼ばれていますが、私たちのように罪深く、迷多く、どうにもしてみようのないあさましい者で、とてもお浄土に生まれるための十三の修行の方法がむつかしくてできないので、仏さまは少しも善いことのできない私たちに、南無阿弥陀佛を口に称えなさい、お念佛以外にはどんな善いことでも浄土に生まれる役にはたたないのであると説かれているお経です。

 つぎに仏説阿弥陀経は小経と呼ばれています。小さい無量寿経と言う意味でしょうか、すなわち、お浄土のすばらしさ、仏さまの尊さを三十六回もくり返しくり返し舎利佛に説いておられ、このお浄土へは己が少善根福徳の因縁を以てしては生まれられないが、南無阿弥陀佛の名号を信じ称えることによって、必らず救われることを、六万の無量の諸仏が証拠人となっておられることが説かれているお経です。以上の三部経のお心をまとめると仏さまが(大経)この私を(観経)必らずお救いくださる(小経)お経であるといただくことができます。

『聞法(昭和62年8月1日発行)』 (著者 : 武田 智徳)より