沿革

光のはたらき

 光には三つの働きがあります。

 一つには、向きを光の方向に向かせる働きです。縁の下の日陰に生えているものは必ず光の方を向いています。

 二つには、ものそのものを知らせる働きです。闇の中では、ジャマになるものや見えなかったものが光に照らし出されると、生きてくるし見えてくる。例えば部屋の掃除をしていると、チリやホコリが宙にういている。光の届いてないところでは、見えませんが部屋に光がさしこむと、びっくりするほどのちりやほこりに気づくことがあります。光が届けばそのものが知らされるのです。

 三つには、ものを育てる働きです。どんなに手入れをし、水をやり、肥料を与えても光がなければものは育ちません。光にあってこそものが育っていくのです。

 如来さまは光明のおかたです。この私をお浄土に向かわせ、自分の中にある恐ろしいチリやホコリに気づかせ、必ずお浄土に往生させ、成仏できるように育てて下さるのです。

 光なくしてものが育たないのと同じように、この私に如来さまがいらっしゃらなければ、この人生を力強く生き抜くことが出来ないし、また、命終えればお浄土に往生し成仏することが出来ないのです。

 共に如来さまの光を仰いでいきたいものです。

『聞法(1990(平成2)年7月16日発行)』(著者 : 佐々木 大観)より