法語を味わう(23)
散(ち)ると見(み)たのは
凡夫(ぼんぶ)の目(め)
木(こ)の葉(は)は大地(だいち)に
還(かえ)るなり
木(こ)の葉(は)は時期(じき)が来(く)れば散(ち)ってゆきます。しかし、もともと生(う)まれ出(で)た大地(だいち)へ還(かえ)ってゆくのが真実(しんじつ)の姿(すがた)です。
私(わたし)ども人間(にんげん)も、いのち終(お)えて、終(お)わりではなく無量寿(むりょうじゅ)の世界(せかい)へ還(かえ)ってゆくのです。
「死(し)ぬと見(み)たのは凡夫(ぼんぷ)の目(め)、いのちは浄土(じょうど)へ還(かえ)るなり」という世界(せかい)が味(あじ)わえてくるのが仏(ほとけ)さまの教(おし)えです。
死(し)んで終(お)わりではなく、いのちのふるさと、お浄土(じょうど)へ還(かえ)ってゆける人生(じんせい)が、お念仏(ねんぶつ)によって開(ひら)かれます。
(本願寺派布教使 古山 款夫(ふるやま よしお))