法語を味わう(47)
2021年12月
南無阿弥陀仏
「われにまかせよ そのまま救う」の
弥陀のよび声
「浄土真宗のみ教え」大谷光淳御門主
浄土真宗では「南無阿弥陀仏」とお念仏を称えるということを大切にします。では、何の為にお念仏を称えるか。それは、お念仏を聞く為です。しかし、それはただ、「南無阿弥陀仏」の声の響きを聞くのではなく、今、私の口に称えられる「南無阿弥陀仏」を「われにまかせよ そのまま救う」という阿弥陀如来からの私一人への確かな仰せとして聞かせていただくのです。
阿弥陀如来は、必ず死んでいかなければならない私に「死んでいくいのちではない、極楽浄土に行き生まれ、仏と成っていくいのちである」と常に呼び続けてくださいます。そのよび声を仰せとして聞きうけて、素直に我が身をお任せしていくところに、後生の安心と慶びが恵まれていくのです。
(本願寺派布教使 伯 浄教)