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法語を味わう

2022年8月 

馬の耳にこそ
お 念 仏 が
届いてくださる

 

恩師の一人が送ってくださった言葉です。本来「馬の耳に念仏」とは、何を言っても聞き入れてくれない事を指して使われる言葉です。親鸞聖人は南無阿弥陀仏のお念仏を「本願招喚の勅命なり」とお示しくださっています。「招」は「招く(まねく)」、「喚」は「喚ぶ(よぶ)」という意味の言葉ですが、聖人は「喚ばふ(よばふ)」と読まれています。これは「喚ぶ」という動詞の未然形に「ふ」という継続を表す助動詞をつけたものだそうです。ですから「喚ばふ」というのは「喚び続け」という意味です。「あなたの命は死んで終わりでなく我が浄土へ生まれると思っておくれ」「あなたの安らぎを願い、あなたの悲しみを共に悲しむ仏がここにいるぞ」と喚び続けてくださるのです。その言葉をなかなか聞き入れない者だから、忘れる者だからこそ阿弥陀さまは喚び続けてくださっているのです。

 

 

 

 

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